野生鳥獣に潜むダニ、病原菌、寄生虫などの危険性と、症状、対策などをまとめてみた

野生鳥獣に潜むダニ、病原菌、寄生虫などの危険性と、症状、対策などをまとめてみた

ジビエが日の目を見るのはいいことだけど、それに伴い増加するのが感染症や食中毒です。

しかし、適切な知識と対策法さえ知っていれば、ジビエや狩猟を心置きなく楽しむことが出来きますよね。

 

 

1、マダニ

SFTS 重症熱性血小板減少症候群

マダニに噛まれて発症するウイルス感染症。

2011年に中国で発見され、2013年1月に日本でも確認された。

血を固める血小板と白血球の能力が低下し、死に至ることもある

媒体となるマダニはタカサゴキララマダニフタトゲチマダニだと考えられている。

症状

ダニに刺されてから6~2週間で発熱、腹痛、嘔吐、下痢、頭痛、筋肉痛、痙攣、呼吸器症状、出血症状などが出る。重症化すると死亡するケースもある。

対策

マダニに刺されないことが一番の予防策。

草むらには入らない。入る場合は肌を隠す服装を心掛ける。

ダニに効く虫よけスプレーを使用する。

草むらから出た後は目視で確認、服をはたいたりしてダニを落とす。すぐに風呂に入り体を洗う。

https://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfukushi/page/0000240343.htmlより引用

 

 

2、E型肝炎

潜伏期間はおよそ6週間、主に豚、シカやイノシシ、野菜、甲殻類、糞便中に存在する。

血液製剤や母子感染の報告もある。ウイルスは肝臓で増殖し、食品中では増殖しない。

 

症状

発熱、腹痛、肝炎、肝肥大、食欲不振、黄疸

 

対策

急性肝炎の場合は安静を保つこと。劇症肝炎を発症してしまうと肝移植も考慮。

E型肝炎に特化した治療はないため、予防対策を徹底することが大事。

手洗いや不衛生な水の接種を控えること。生焼けの肉を食べないこと

63℃以上で30分加熱で死滅。ただし60℃1時間では死滅しないとの報告もある。

https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/f_encyclopedia/hepatitis_e.htmlより引用

 

 

 

YouTube  PRINCIPIA – all the knowledge of the universeより引用

 

3、ウェステルマン吸肺虫

感染経路は幼虫が寄生する淡水性のカニ(サワガニ、モズクガニ)、イノシシ

イノシシはカニを食べて感染する。

猪の体内の入った吸肺虫は幼若虫のまま成長せず、筋肉に留まり続ける。

ヒトが寄生されると成虫は肺に虫嚢を形成する。

シカよりもイノシシの方が寄生率、寄生数が高い。

 

症状

咳、血痰、下痢、嘔吐

 

対策

近年の研究では感染したサワガニを55℃で5分間加熱したところ、体内の吸肺虫は死滅して、感染力を失った

https://schoowell.jp/plus/pulmonary-fluke-disease/より引用

 

 

4、トリヒナ(旋毛虫)

線虫は世界各地に分布する最も重視すべき寄生虫の一つ。

感染した動物の小腸で育ち、雌は腸粘膜内で卵を産む。

孵った幼虫はリンパ流、血流によって全身の筋肉に運ばれ、幼虫のまま長期間寄生する

海外では豚肉による感染が多いが、国内では豚肉由来の感染は明らかではない。

熊肉によって4件ほどの集団感染例がある。

国内での主な感染動物はキツネ、タヌキ、クマ、アライグマ、イヌ

欧州ではイノシシ、北米ではシカによる感染例があるが、今のところ国内でイノシシ、シカによる感染報告はない。(2018)

 

症状

発熱、筋肉痛、発疹、末梢血中の好酸球の増加

 

対策

旋毛虫は低温耐性を持つ。-18℃で5年間生存が確認された種もいるので、十分な加熱が最大の予防策。

 

 

 

 

 

 

5、O-157

大腸菌は家畜や人の腸の中に存在する細菌。無害なものもいる。

病原大腸菌と呼ばれるO-157は毒素を出し、腸炎や溶血性尿毒症症候群などの重篤な症状を引き起こす。

症状

3~8日の潜伏期間後、腹痛、下痢、血便など。個人差により軽症な人もいるが重症な場合は溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症などの合併症の危険もある。

対策

死滅条件 中心温度が75℃で一分以上加熱 次亜塩素酸ナトリウムによる消毒

 

 

YouTube TheWannabeBCより引用

 

 

6、サルモネラ菌

人や家畜の腸内、河川など広く分布している細菌。

ネズミ、ハエ、ゴキブリなどが保菌していて、犬、猫、カメなどのペットからの感染も注意が必要。

 

症状

通常8~48時間の潜伏機関の後発病するが、3~4日後の発症もある。

嘔吐、腹痛、下痢、急性胃腸炎

小児では意識障害、痙攣、高齢では急性脱水症、菌血症を起こすことがある。

 

対策

10℃以下で増殖はゆっくりとなり、-15℃で増殖は停止する。75℃で1分で死滅する。

https://26jpa.tokurinnai.org/salmonella.htmlより引用

YouTube アクアシステム株式会社より引用

 

7、カンピロバクター

家畜や鳥、野生動物などほとんどの動物が持っている細菌。

乾燥に弱い。鶏肉からの感染が多い。井戸水から感染した例も。

 

症状

胃腸炎、下痢、腹痛、嘔吐、頭痛。潜伏期間は1~7日

感染後数週間で顔面の神経麻痺や呼吸困難などを起こす「ギランバレー症候群」を発症する場合もある。

 

対策

75℃で1分で死滅

冷凍した鶏肉から菌が検出された例もあるので必ず過熱してから食べること。

http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/micro/campylo.htmlより引用

YouTube   Video Journal and Encyclopedia of GI Endoscopyより引用

 

 

いかがでしたでしょうか。

簡単にまとめたものですので、より詳しい内容が知りたければ以下のサイトを参考にして下さい。

参考サイト↓↓

 

内閣府 食品安全委員会https://www.fsc.go.jp/sonota/factsheets/140805_gibier.pdf#search=%27%E3%82%B8%E3%83%93%E3%82%A8+%E6%84%9F%E6%9F%93%E7%97%87%27

 

野生鳥獣肉が関わる寄生虫症http://www.eiken.co.jp/modern_media/backnumber/pdf/2018_02/003.pdf#search=%27%E3%82%B8%E3%83%93%E3%82%A8+%E6%84%9F%E6%9F%93%E7%97%87%27

 

平成 22 年度食品安全確保総合調査「食品により媒介される感染症等に関する文献調査報告書」 より抜粋 (株式会社 東レリサーチセンター作成) https://www.fsc.go.jp/sonota/hazard/H22_29.pdf#search=%27%E5%90%B8%E8%82%BA%E8%99%AB+%E6%AD%BB%E6%BB%85%27

東京都福祉保健局 食品衛生の窓

http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/micro/hev.html

腸管出血性大腸菌Q&A

https://www.mhlw.go.jp/www1/o-157/o157q_a/#q35